





La Pineta
必見口コミ!
紡ぐ時間 繋ぐ味 に浸る @千歳船橋 赤煉瓦の壁に三角の出窓から暖かな光が漏れる。 そんな風情のある外観が夜の通りに馴染んでいる。 このお店のシェフはイタリアの西海岸、トスカーナのビッボーナという町で10年もの間、レストランで働いていた方。 ご両親の喫茶店を夜だけイタリアンとして営んでいる。 お店を造ったご両親や設計施工に携わった人達のセンスやこだわりは店内の至る所に表れていて、初めて訪れたその一瞬からその落ち着きと心地よさに包まれる。 店内を一望できるカウンター席に腰をかけ、友人からアドバイスされたオーダーを。「ミネストローネスープを下さい。あとはお任せで」。 ◆つきだし ・カリフラワーのスープ 熱々が嬉しい。しっかりとした肉のコンソメ。旨味の効いた油が美味い。 寒さに縮みこまった胃が温まり活動を開始し、強い旨味で食欲が湧いてくる。 ・生ハム やや厚めだ。香りよりも噛み締めた時に滲む旨味を楽しむ感じ。 ◆メヒカリのフリット 泳いでいるような躍動感を残した盛り付けは、高級料亭が行う小魚の姿揚げの演出を連想させる。 サクッとした食感が気持ち良し。そして骨まで柔らかい。やや淡白な身の味にアクセントとして乗せられていたものはアンチョビだったかな。 ◆イカとリコッタのロールキャベツ 小ぶりで可愛いロールキャベツだ。丁寧に湯剥きした真っ赤なミニトマトや葉脈が綺麗に浮いたキャベツが艶のあるベールで包まれてとても綺麗。中身は繊細で滑らかな舌触り。スーッと旨味が広がった。味わいも食感も一体感のある印象。 ◆ミネストローネスープ【名物・絶品】 楽しみにしていた名物料理。 日本人の想像するサラサラのスープではない。色調も赤ではなくだいだい色。 10種もの野菜をゆっくり煮込んだものだとか。自然なとろみは白いんげんの効果らしい。 広がる素朴な美味さはそれぞれの野菜から出た旨味。それを生ハムの切れ端でとった出汁が下支えしているようだった。 なるほど。自然に身体に浸みてくる、素直で素朴な美味しさ。そこには率直さと誠実さのような精神を感じたりもしたり。 「イタリアにイタリア料理がない」と言われるようにその地方、その町でその料理の味は全く異なるらしい。使う素材は異なれど料理人の感性や気質、精神は変わらない。 そう思うとトスカーナはビッボーナに佇む本家から受け継がれたこの一品が、大変希少で貴重なものに感じる。 ◆カチュッコ【絶品】 イタリアの漁師料理だ。 小生の大好物の登場に、ここでまたテンションが上がる。 鮮やかなトマトの赤が目を引く、とても立派な盛り付けで、セージの濃い緑が効いている。 Cacciuccoには5つのCがあることから5種類以上の魚介が入っていると言われる。海老、ムール貝、イカ、蛸の足、鯛。確かに。 それぞれがしっかりとした形を残しているが味に一体感がある。美しいが力強い。更にとても深みのある味わい。ん~これには相当な手間をかけたはず。 失礼ながらお客の数は多くない。それなのに、こんな丁寧な仕込みをこんなバラエティで行うなんて。 感謝と感動。 ◆牛肉のグリル【絶品】 柔らかな赤身のレア。歯応えにその新鮮さを感じる。品のある赤身にゴルゴンゾーラと洋梨とクルミの濃厚なソースをマッチさせた絶妙なバランス感だ。赤ワインにとてもよく合う味わい。最後にマッシュドポテトをソースに絡めホカッチャに乗せて食べたり。楽しい。 ◆栗のクリームブリュレ カラメルはコクと香ばしさ。甘さは控えめで栗の香りが豊かだ。 サクッとしたウエハースは焦げ目のがスパイスに。 味の変化が楽しめるドルチェ。エスプレッソとよく合う。 壁に掛けられた柱時計がボーンと時を告げる。上品で風情を感じる鐘の音だ。 もう3度目、あっという間に1時間半も経ったんだな。 ご両親が造り上げた設えを継ぎ、10年のイタリアの生活で染み込んだ本場の味を静かに丁寧に繋いでいるんだな。 コロナで冷える心を温めてくれるお店。 再訪を心に誓う。
千歳船橋駅徒歩2分
イタリアン / パスタ
東京都 世田谷区経堂4-6-10




















































































































